剣神(5) 創生者
デモンパラサイト・リプレイ 剣神(5) 創世者 (富士見ドラゴン・ブック)
- 作者: グループSNE,力造,北沢慶,今野隼史
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/08/20
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 4回
- この商品を含むブログ (17件) を見る
表紙がいいなぁ。
黒が基調になってて、クライマックスへの盛り上がりが非常に期待できます。
で。ひっくり返します。
裏表紙にはストーリー紹介が書いてあるわけですが。
嵐兄ちゃんによる小豆相場の失敗が原因で、超極貧生活に突入した御剣一家。
ええーっ!(笑)
日本神話の神々が強力な悪魔憑きだったとか、神々の力を持ったものが「誓約」という儀式を通して力を手に入れるとか……
ストーリー的な盛り上がりはどうした!(笑)
まぁ、そんな大惨事なオープニングから始まり。
天叢雲を持つ剣神と、八咫鏡を持つ鏡神の世界の行く末を決める「誓約」が描かれるわけですが……
まぁ、今回シリーズ中一番ページ数が少ないんですが、そのせいもあって最終巻ながら、非常に薄い印象がありまして……
最終巻ゆえ伏線を回収し、物語には結末をつけなければなりません。
説明に次ぐ説明、連戦に次ぐ連戦、とまぁ、そういう印象があります。
これだけでかい話にしてしまうと、なかなか他の方法は難しいとは思うんですけど、「衝撃の事実」が殆どNPCの口から説明台詞で語られちゃうのが、ちょっと残念。
それがグダグダにならないのは、田中天や河村有木生が土台になっている日本神話の知識があって、的確に合いの手を入れているから。
これに尽きるでしょう。
ライトノベル的には至るべきして至った結末という感じで、悪くありません。
ゲームとしちゃあ、もう少しワクワク感が欲しいかな、という気はします。
そもそも今回のキャンペーン設定は、これでもかってパワーインフレ起こしてますしね(笑)。
だいたい、こんだけデカイ話をやってしまうと、大友市とかデモンパラサイトの世界観自体が大丈夫なんかって気もしますが(笑)。
どーすんだろ。サプリメントで反映とかするんだろうか(笑)。
最後に。
今回のシリーズを通じて、1巻のときはプレイヤーとしては山のものとも海のものともつかない状態だった明坂聡美が、後半からどんどん凪というキャラクターを演じるにつけて魅力的になって行ったことが印象に残りました。
最終巻のプレイヤーとしての彼女は、素敵なプレイヤーになっていると思います。