神曲奏界ポリフォニカRPG

スタンダードRPGシステム第三弾。*1
アニメ化もされた榊一郎の『神曲奏界ポリフォニカ』のTRPG化、リプレイも同時発売です。

神曲奏界ポリフォニカRPG 基本ルールブック (GA文庫)

神曲奏界ポリフォニカRPG 基本ルールブック (GA文庫)

神曲奏界ポリフォニカRPG リプレイ 時を越えた子守歌 (GA文庫)

神曲奏界ポリフォニカRPG リプレイ 時を越えた子守歌 (GA文庫)

ナンでっ!? と思うのが、表紙イラストのみかきみかこ。
原作ファンを巻き込むことを期待しているなら、風の聖痕のように原作イラストレーターを起用すべきだと思うのだけれど。
発注したが落としたのかな……
ナンでそう思うのかというと、リプレイの本文中のイラストなどを見る限り、表紙の出来が一番悪い。
もともとみかきみかこはキレイすぎて、パトスというかオーラというか、そういうものは余りないイラストレーターだなぁ、と。そう思うわけですが、それでもNW2ndの「愛はさだめ さだめは死」を見る限り、表紙NGってワケじゃないと思うんですが、今回はちょっとなぁ……
ナイトウィザードThe 2nd Edition リプレイ 愛はさだめ さだめは死 (ファミ通文庫 N 3-4-1 SPECIAL STORY)


さて、肝心のルールブックの方ですが。流石にSRSのフォーマットに従っているだけあって、クオリティ的には心配要らず。
今回のポリフォニカが出たことで、前回の風の聖痕RPGと並べると、トライブクラスや奏界クラスのような背景世界由来のクラスと、スタイルクラスの組み合わせでキャラクターをデータ化するフォーマットが出来上がった気がします。
実際、スタイルクラスの一部は風の聖痕RPGと共通ですし。


また、特筆すべきは新しい判定であるフォーカスシステム判定。
段階的に目標への達成を求めるシステムとして、これまでもガンドッグのターゲットレンジシステムや、マスタリングの技術として使われていたものをSRSの一パーツとして規格化したことに非常に意味があると思います。


リプレイに関しては、PC4人からなる弱小神曲楽士事務所を舞台に、原作に比べて遜色ない物語に仕上がっていると思います。
特に、ラストのプレイヤーが仕掛けたあのイベントは、原作者自身がワールド全体から見て注目に値すると言っているだけのことはあるイベントになっているでしょう。
まぁ、僕はポリフォニカはアニメを一通り見たぐらいなんですけどね(苦笑)。*2
でも、世界設定紹介も最低限網羅している印象だし、RPGはやってみたいな、と思わせます。
少なくとも、原作至上主義者以外と(笑)。

*1:第一弾「アルシャード・ガイア」、第二弾「風の聖痕RPG」。ジャイブ社から第三弾も発売が予定しているとか、知名度的にはアニメ化された原作つき二作品に比べると数段劣りますが、F.E.A.R.のクオリティが下がるとは思えないのでRPGとしては期待できると思われます。

*2:世界観的にも魅力的なんだけど、何し既刊点数が多いのと、キネティックノベルという見づらい作品が主要だったり、いろいろと躊躇したりするんですよね……