アルシャード・ガイアSG

エスター。
神々の欠片、シャードによって選ばれ、加護を与えられた存在。
それがアルシャード・ガイアでプレイヤーが演じるキャラクターの立場です。
彼らの使命は、地球−ブルースフィア−を侵略する“奈落”と戦うこと……
しかし、その足並みは揃っているとは、限りません。
所属する組織や種族、コネクションによってクエスター同士が対立しあうことも有り得るのです。
本システムは、そんなクエスター同士の抗争を語るためのヴァリアントです。

ぶっちゃけて言うと。
アルシャード・ガイア」で「シノビガミ」をするためのローカルルールです(笑)。


SGシステム

◆概要
ハンドアウトで提示された秘密の使命を、他のプレイヤーに隠しつつ遂行する。
PvPを想定したルールとなっています。
また、シーンの演出がGM主導ではなく、シーンプレイヤー主導である点も特徴的です。


プリプレイ


◆クラス選択
・本ゲームでは、クライマックス戦闘時にPvPが想定されるため、クラス選択時に基本クラスの分担などを考える必要はありません。


◆クエス
そのシナリオの性質上、グランドクエストやキャラクター作成時に境遇表で降るパーソナルクエストは、達成することが非常に困難です。
このため、クエストを以下のように変更します。

  • グランドクエストを「己の秘密を守る」とします。下記【SCクエスト】を他者に知られなければ達成とします。
  • パーソナルクエストに代わって、【OPクエスト】を与えます。オープン・クエスト。ハンドアウトで提示され、公開されるクエスト。表向きの使命であり、言うなればクエストのカヴァーでもあります。
  • 【SCクエスト】シークレットクエスト。ハンドアウトで提示される極秘の任務。他者から隠さねばなりません。2点分のクエストと計算します。


◆加護
任意の加護一つを、下記の加護と差し替えることができる。
何を差し替えたかは、他のプレイヤーに公開する必要はない。


◆コネクション
コネクションは、【コネクション/関係】と【コネクション/所在】に分けられます。
前者が通常のコネクション。
後者は、居場所や連絡先を知っているだけの関係性を表わすもので、後述するシーンプレイヤーになった際に必要となります。


◆DCP
ドラマ・コントロール・ポイント。
後述する「登場判定」に用いるポイント。
0〜20点の範囲内で、ハンドアウトで指定される。


◆シナリオアイテム
シナリオに関係する特殊なアイテム。
ハンドアウトで渡される。
他のプレイヤーに所有を公開する必要はない。


ゲームの進行

プリプレイ
メインプレイ
 オープニングフェイズ
 ミドルフェイズ
  各サイクル
   シーンセットアッププロセス
   シーンイニシアチブプロセス
   各シーン
   シーンクリンアッププロセス
 クライマックスフェイズ
 エンディングフェイズ
アフタープレイ


◆ミドルフェイズでの戦闘
・ミドルフェイズ中の戦闘では、ブレイクすることができない。
・ミドルフェイズ中の戦闘では、「止めを刺す」ことはできない。
・ミドルフェイズ中の戦闘は、[戦闘の参加人数−1]ターンで強制終了となります。
・ミドルフェイズ中の戦闘では、HP上限の1/4以上のダメージを受けた場合、そのシーンにおける敗北となる。


◆シーンの取り扱い
本ルールでは、シナリオを進めるのはGMではなくシーンプレイヤーとなる。
このため、プレイヤーキャラクター全員は平等にシーンプレイヤーとなる機会を得る。
プレイヤー全員がシーンプレイヤーを1回ずつ勤める合計シーンを1サイクルと呼称する。
1サイクルは、戦闘のターン処理と似たセットアップ→イニシアチブ→シーン内処理→クリンナップのプロセスを経る。


・シーンセットアッププロセス
GMはサイクル数を宣言する。
他に特にすることはない。


・シーンイニシアチブプロセス
そのサイクルで、まだシーンプレイヤーを行っていないプレイヤーで、任意のものがシーンプレイヤーとなることができる。
シーンプレイヤーとなりたいものが複数名いる場合は、登場判定----幸運値の対抗判定で勝者を決める。
この際、DCPを用いることができる。
GMは他のプレイヤーに優先してマスターシーンを挿入することができる。


・各シーン
まず、シーンプレイヤーの宣言。
シーンプレイヤーは、同行者を【コネクション/関係】か【コネクション/所在】を有している相手から選択して登場させる。
シーンプレイヤーは登場判定----幸運値の判定を行い、その達成値をこのシーンへの登場の目標値となる。
シーンに結界を張る能力を有している場合は、それによって目標値に+5を与えることができる。
同行者に選ばれなかったキャラクターは、【コネクション/関係】を持っていれば、その修正を加えて登場判定することができる。なお、この登場のための登場判定にはDCPは使用できない。


・シーンクリンアッププロセス
全てのプレイヤーが、そのサイクルにおいてシーンプレイヤーを勤め終えた場合、GMはサイクルの終了を宣言する。


◆シーン内でできること
シーンプレイヤーは、そのシーンを任意で演出することができる。
舞台をセッティングすること。
シーンプレイヤーは、そのシーンがドラマシーンか戦闘シーンかを宣言する。


・ドラマシーン
 基本的には、情報収集と演出で構成される。
 シーン内でキャラクターによってでき得ることは、実施可能である。
 演出で、ものを食べたり休憩している演出を行った場合、【HP】か【MP】のどちらかを1D6回復できる。
 基本的に実施することは、情報収集によって他者の【SCクエスト】の内容を知ること。上記の回復。【コネクション/関係】を相手と結ぶこと。となる。


・戦闘シーン
 ターゲットとなったキャラクターに戦闘を仕掛けることができる。
 前述の通り、この戦闘でブレイクしたり「とどめを刺す」ことはできない。
 勝利した側は、相手から【シナリオアイテム】か、【SCクエスト】の内容を得るか、あるいは相手に自身への【コネクション/関係】を結ばせることができる。


◆舞台裏の処理
通常のルールではシーンに登場しなかったキャラクターには回復の機会が設けられているが、本ゲームにおいては、この機会は得られない。
回復はドラマシーンで実施すること。


◆クライマックスフェイズ
GMは、シナリオで定められたサイクル数、あるいは一定の条件を満たした場合、クライマックスフェイズへの移行を宣言する。



など。
ぶっちゃけて言うと、シノビガミの構成をそのまま、用語をアルシャードガイアの範囲内で応用して落とし込んだだけです。
ただし、元祖のシノビガミのほうが、ルールの軽量感・柔軟性。
【奥義】やヴェロシティ・システムによる戦闘の駆け引きなど、PvPテーマに向いていることは間違いありません。


どうしても、SRSでやりたい時の、苦肉の策というわけで(笑)。
来月のコンベンションCは、こんな感じで一つやっていこうかな、と(笑)。