容疑者Xの献身
湯川准教授が最初のイメージどおり佐野史郎だったら、今日の人気はなく、2時間ドラマのしぶーい作品になっていただろうことは予想できることなワケですが(笑)。
http://yougisha-x.com/
人気が続いておりますな、ガリレオ劇場版。
今回の場合、TV版とは大きくテイストが異なります。
湯川准教授とカオルのツンデレラブラブぶりを堪能したい人とか、明確に悪である犯罪者を湯川准教授があのポーズとあの曲*1で追い詰める推理活劇を期待していると、ちょっと期待外れになってしまいます。
正直、今回のカオル(柴咲コウ)は端役ですし。
いてもいなくても良い感じです。*2
今回の主役は、湯川ではなく、対決すべき「容疑者X」石神です。
湯川の帝大の先輩であり、不器量で不遇ながらも天才的な頭脳を持った善意の彼が、どのような献身を見せるのか。
今回のテーマはそれに限ります。
堤慎一の演技力、見せ方、テンポ、何れも手堅くホロリとさせられます。
相方は、俯瞰して見られたようなんですが、僕だとどうしても石神に感情移入してしまう。
僕に、同じような才能があれば、きっと石神と同じ選択をしたでしょう。
それだけに、このラストは……切ない。
真実を明らかにして、誰も救われなかった。そう思ってしまう。
……僕は、人の命はすべて平等に尊いとか、価値があるとかまったく思わないので。*3