日常に降る凶行

悲しい事件がおきた。


思えば、6月のコンベンションの最中、北さんの端末に、友人知人からひっきりなしに「お前は大丈夫か?」と連絡が入った。
秋葉原通り魔事件だった。
僕の勤務する会社は、トラフィックの主要駅になるので洞爺湖サミットに際しては、それは三歩歩けば警官に当たるような厳戒態勢だった。
僕は、近くに不審人物がいればわかる、と思う。だが、通り魔の察知はなかなか難しい。
故に。
無意味に人通りが多いところには行かないこと。
それが唯一の回避手段ではないかと思う。


でも、書店に立ち寄ることはやめられないよ。

八王子の駅ビルで通り魔、女性刺され死亡…容疑の男逮捕


 22日午後9時40分ごろ、東京都八王子市明神町3の京王八王子駅ビル9階の書店「啓文堂八王子店」で、店内に入ってきた男がいきなり、刃物で女性2人を次々に刺した。


 警視庁八王子署によると、アルバイト店員の女性が左胸を一突きされ、病院に搬送されたが約1時間後に死亡、客の女性(21)も左胸や腕など3か所を切られて軽傷を負った。男はそのまま逃走したが、同署は約20分後、約300メートル離れたJR八王子駅北口付近の路上を歩いていた男の身柄を確保。事情を聞いたところ、「私が刺した」と認めたため、女性店員に対する殺人未遂容疑で緊急逮捕した。


 発表によると、男は自称同市川口町、会社員菅野昭一容疑者(33)。死亡した女性店員は、中央大3年の斎木愛(まな)さん(22)(八王子市)とみられる。


 菅野容疑者は、刺した2人とは面識がなく、調べに対し、「仕事がうまくいかず、両親に相談したが乗ってくれなかった。ムシャクシャして、とっさに無差別に人を殺したくなり、包丁を買って書店に向かった」と供述しているという。


 斎木さんとみられる店員は本棚を整理中、客の女性はその近くで本を選んでいたところを、無言で近づいて来た菅野容疑者に襲われたという。現場には、凶器とみられる刃渡り約15センチの包丁が落ちていた。菅野容疑者は仕事を終えた後で、白いワイシャツ姿だった。


 現場の駅ビルは、京王八王子駅に隣接する「京王八王子ショッピングセンター(SC)」(地下2階、地上11階建て)で、飲食店や服飾店、雑貨店など約70店舗が入居している。


 警察庁によると、通り魔事件は昨年1年間で8件発生。今年に入ってからも、先月8日、東京・秋葉原で7人が刺されるなどして死亡した無差別殺傷事件も含めてすでに5件発生している。


(2008年7月23日02時15分 読売新聞)




YOMIURI ONLINEより転載
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080722-OYT1T00787.htm

今回の凶行の現場は八王子市。
K-8の啓文堂書店と言えば、八王子でショッピングするときには良く立ち寄る場所*1、スネークアイズで買い出しに出かけたこともあった。
被害にあわれた彼女は、ひょっとすると僕と対面しているかもしれない。
いや、その可能性は高い。
きっと一度ならず彼女から本を買っていることだろう。
口惜しくてならない。


どうしてこの世の中は不条理に満ちているのだろう。
ご冥福をお祈りする。

*1:東急スクエアブックファーストが潰れたので、なおさらね。