くいっくすたーと(1)

ゲーマーズフィールド誌に連載の、安達洋介のTRPGミックス。
待望の単行本。


TRPG関係のコミックスというと、めるへんめーかーの「ワンダリングWONDERLAND」や、こいでたくの「RPGこわい」、田中としひさの「おこんないでね」、最近では緑一色の「スピタのコピタの」が思い当たります。
これら何れもは、著者が自らの体験を描く一人称、言うなれば、エッセイ漫画なワケです。
そうでないパターンというと……Dr.モローの「RPG一代男」ですか。
というか、Dr.モローは何かパターンに当てはめようということ自体に意味がないような……


この「くいっくすたーと」は、女子高校生のTRPG部を舞台にした。
日々のTRPGのグダグダを描いた、そんなTRPGライフのコミックスです。
4コマですが。*1
普通、この手の作品は著作権の関係で実際の用語なんかは使えないことが多いのですが、そこは著作と出版を自社でやっているF.E.A.R.の強み。
単行本に際して、幕間に「アルシャードff」や「ダブルクロス」など、F.E.A.R.作品をテーマにした4コマも書き下ろされています。


主役は、部長(=ギルドマスター)の桃子。
姉妹のサクラコはNPC萌え。
相棒のサチは、データッキーだがダイス目が悪い。
フミはTRPG初心者で、異種族趣味*2
顧問の先生は、仕事が忙しい燃え尽きたTRPGゲーマー。超人病
先輩が比較的、フツーのゲーマーですが……受験生なのにTRPG三昧。まぁ、フツーのゲーマーか(笑)。


それぞれに個性が立っていて面白い。
そして、われわれの目からすると「あるある」という感じで、微笑ましい。
ただ、ゲームのルールとかワールドを知っていることが前提のネタがあるので、ゲーマー以外には何が面白いのかわからないかもなぁ(笑)。

*1:4コマだからといってストーリーが描けないわけではないし、むしろ毎回オチがつく分、面白いともいえます。

*2:それも、エルフやドワーフではなく、半漁人とかトカゲ人間とかいわゆるゲテモノを好む。ダブルクロスだとエグザイル(笑)。